胃は食道からつながる器官です。
その形状は胃袋と呼ばれる通り、袋状になっています。

胃の壁の厚さは約5ミリメートルで内側は粘膜の層、外側は筋肉の層からできています。

『胃のしくみ』


胃は筋肉の壁を動かし、入ってきた食べ物を『胃液』とかき混ぜます。
胃の粘膜はひだ状になっているため内容物をすりつぶす効果もあります。

この作業でどろどろのかゆ状になった内容物を『蠕動』(筋肉を収縮させ移動する事)
により小腸へ送り出す準備をします。


<胃を旅する時間はどれくらい…?>


食べ物が胃の中にとどまる時間は2~4時間程です。
液体(飲み物)のみの場合は10分から15分程で通過していきます。
その間、胃液に含まれる消化酵素(ペプシン)によってタンパク質の部分的な分解(消化)が行われます。

<胃の大きさはどれくらい膨らむ…?>

成人男性の場合 1.4リットル

成人女性の場合 1.3リットル

程度と言われています。


『胃の役割』


胃は食べ物を一時的に貯蔵し、少しずつ小腸に送り出す役割があります。

胃は伸縮性のある筋肉の壁で出来ているので、空腹状態の時はしぼんで細長くなっているのですが、食べ物が入ってくると横に膨らんで大きくなります。

『胃の働き』


食べる前の食材を、真夏の室内に数時間置いていたら腐ってしまいますよね…。

腐敗とは細菌が食べ物を分解することで起きる現象です。

私たちの身体の体温でも似たような状況なのに胃の中の食べ物が腐る事はありません。

それはpH1~2という強い酸性の液体である『胃液』と混ざることで殺菌されるからなんです。

胃液が強い酸性であるのは『塩酸』を含んでいるからです。

胃液は胃の内側を覆う粘膜から作られ、一日に1.5~2リットルが食後数時間で分泌されています。

<胃の環境を整えよう>


胃の粘膜は、通常塩酸を中和する成分を含んだ粘液で保護されています。

ただし粘液の分泌量が低下すると胃を守る力が弱まり、自ら出した胃酸によって傷ついてしまう『胃潰瘍』(皮膚や粘膜に傷がついた状態)にもなりかねません。

この他にも、胃潰瘍や胃炎を引き起こす可能性が高い『ピロリ菌』は胃の粘膜に住み着きます。
感染が見つかった場合は早めの処置を受けましょう。


<胃を守るための生活とは…>


胃を守るための食事は、規則正しいバランスの取れたものを3食とるように心がけましょう。

夜更かしをして夜中に食事をとったり、お酒を飲んだりして食欲がわかず朝食を抜いてしまうというのはもっとも胃に悪いパターンです。

長時間胃を空っぽにしてしまうとその間にも胃液だけが分泌され胃を荒らしてしまいます。

十分な睡眠や便秘の解消など日頃から身体を休ませてあげましょう。
そして心のケアも忘れずに…。

ストレスが原因で、胃に負担がかかってしまう方も増えています。


日常の全てにおいて明日への身体作りのメンテナンスに繋がると思います。


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